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あなたには何に見えるかな? 新宿御苑の地面には「ラクウショウ」の不思議な世界が広がっている

松葉 純一

松葉 純一

2025.12.28 08:00
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2025年12月18日、東京・新宿御苑の公式Xアカウント(@SG_info_kyokai)が、園内の不思議な光景を紹介した。

「地面から手が~」!?(画像は「新宿御苑 自然情報」(@SG_info_kyokai)の投稿より)
「地面から手が~」!?(画像は「新宿御苑 自然情報」(@SG_info_kyokai)の投稿より)

まるで、地面から手のひらが突き出ているのような......?

若干ホラーっぽいが、ご安心を。これは「ラクウショウの気根」だという。つまり、木の根っこらしい。 しかし、なぜ根っこがこんなことに?

新宿御苑管理事務所の担当者に聞いたところ、そもそもラクウショウとは、北米の湿地帯に自生するヒノキ科の落葉針葉樹だ。和名の「落羽松」は、秋に紅葉した葉が、まるで鳥の羽が落ちるかのように舞い落ちる様子を表しているという。

写真提供「新宿御苑管理事務所」 (C)Shinjuku Gyoen National Garden Office
写真提供「新宿御苑管理事務所」 (C)Shinjuku Gyoen National Garden Office

新宿御苑のラクウショウは、明治20~30年代に日本で初めて植えられたといわれている。

水辺に生えることから「ヌマスギ」の別名があり、地中では十分に酸素を取り込めないため、根が地面に突き出る「気根」を生やす姿が特徴的とのことだ。

手の形の気根については、「Xやホームぺージで新宿御苑の魅力を紹介するために、園内で面白いネタを探していた時に見つけました」と、担当者。気根がいつできたものかは不明だという。

「気根の大きさは大小さまざまで、ユニークな形の気根がご覧いただけます」
「ネコの手やじゃんけんをしているものなど、見た人それぞれに違ったものに見えるのも魅力のひとつです」
「ぜひ足を止めて、どんな形に見えるか想像しながら観察してみてください」(新宿御苑管理事務所担当者)

新宿門から「母と子の森」へ向かう外周園路を200メートルほど進むと、ラクウショウの森が見えてくるそうだ。

冬の新宿御苑、どんな見所がある?

新宿御苑のラクウショウについては、来場者からこんな声も上がっているという。

「新宿御苑の母と子の森にある落羽松、何度見てもかっこいい。」
「御苑内のお気に入り、落羽松。古代の小人祭と勝手に呼んでいるが、ニョキニョキ踊ってる小人たちは、呼吸根(気根) 」

担当者は、「皆様に注目いただき、あらためて観察してみると、思いがけない迫力や不思議な美しさに気づかされ、つい立ち止まって見入ってしまうほど心を惹かれます。ひとつひとつ表情が違うので、ぜひ実物を見に新宿御苑へ足を運んでみてください」とコメントした。

写真提供「新宿御苑管理事務所」 (C)Shinjuku Gyoen National Garden Office
写真提供「新宿御苑管理事務所」 (C)Shinjuku Gyoen National Garden Office

せっかくなので、冬季の新宿御苑の見どころについても、聞いてみた。

「冬の新宿御苑は、ユリノキやメタセコイア、プラタナスといった巨樹が葉を落とすことで、幹や枝ぶりが際立ち、樹木本来の威風堂々とした冬木立の美しい姿をじっくりとご覧いただけます」
「日本庭園では雪吊りが冬景色に彩りを添え、凛とした趣のある風景をお楽しみいただけます」
「温室では、見頃を迎えた洋ランが咲き誇り、南国ムードを感じていただけるなど、冬ならではの魅力にあふれています」(新宿御苑管理事務所担当者)
写真提供「新宿御苑管理事務所」 (C)Shinjuku Gyoen National Garden Office
写真提供「新宿御苑管理事務所」 (C)Shinjuku Gyoen National Garden Office

広い新宿御苑。エリアによってさまざまな景色を楽しめそうだ。

いろんな形のラクウショウを探しながら冬ならではの風景を楽しみ、冷えたら温室へ......。

そんなお散歩をしてみるのは、いかが?

新宿御苑

環境省公式サイト: https://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/ 国民公園協会公式サイト: https://fng.or.jp/shinjuku/
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