「天井から怪しい壺が生えている」　息子から奇妙な報告→父が現場を見に行くと...衝撃的光景に8.2万人驚がく

「近所の人に同様の〝壺〟を頂いたことがある」その正体は

見習い猟師カメラマンを名乗る小林さんは、静岡県浜松市の山間部で、狩猟に従事しつつ、写真や映像の仕事にも取り組みながら、妻と3人の子供たちと共に暮らしている。都心から移住してきて、10年目だという。

そんな彼が息子からガレージの天井に生えた「怪しい壺」の存在を知らされたのは、6月8日のことだった。

「どうみても『壺』にしか見えない形状に笑ってしまいました。
以前にも近所の方に同様の『怪しい壺』を頂いたことがあり正体は知っていたので、その恐ろしくも美しいフォルムをまじまじと観察致しました」（小林さん）

怪しい壺の、正体――それは、コガタスズメバチの巣だという。

小林さんは生き物が大好きで、出会った生き物たちについてSNSやイベント展示での発信を行うことで、地域の魅力を伝えようとしている。

だから、常日頃から生き物を探す癖が付いているのだが、自宅ガレージの天井は全くの盲点。「怪しい壺」の存在には息子に言われるまで気づかなかった。

その後、しばらく巣を観察しているとコガタスズメバチの女王蜂が壺の中に入っていく場面を目撃したそうだ。

11日、ハチについて詳しい玉川大学ミツバチ科学研究センターにも話を聞いたところ、怪しい壺の正体は「コガタスズメバチの初期巣」だと考えられるという。

「初期巣ではトックリのような形をしていますが、中の巣が成長するにつれて、外皮が作り替えられ、大きくなります。最終的にはバレーボールのように丸い形をした典型的なスズメバチの巣になります」（同センター職員）

こういった巣の中には女王蜂、さらには数匹の働き蜂がいることもあるので、巣に近づくことは危険。そのまま放置しておくと巣が成長する可能性があるため、見かけた場合は「駆除してもらうことを考えて下さい」。

ちなみに小林さんはハチへの対処に慣れているため、巣が発達する前に女王蜂を捕獲。〝壺〟はその際にバラバラになったという。

正体を知っていると思わずギョッとしてしまう「怪しい壺」に、X上では8万2000件以上のいいね（12日夕時点）のほか、こんな声が寄せられている。

「撮っとる場合かァー！」
「本当に天井から壺が生えてるみたいなハチの巣だ」
「これは！そのままにしておくと育つ壺！なんかエンジン音みたいなのが聞こえてくる壺！」

もし読者の皆さんが天井から生えている「怪しい壺」を見かけたら、専門家に見てもらうようにしよう。

けっして触れてはならない「禁断の壺」かもしれないのだから......。