「骨壺を抱いて飛行機に乗った私。座席の下に入れるよう言ってきたCAに、置きたくないと伝えると...」
「座席の下に置いてください」
納骨ということで礼服一式も持参したため、荷物がとても多くなっていました。
飛行機には貴重品が入ったバッグ、季節的に羽織物が必要だったのでそのような雑品を入れた別のバッグ、更に風呂敷に包んだ骨壷を持ち込み、トランクは預けることに。
雑品のバッグは上の棚、貴重品のバッグは足元に置いたものの、骨壷だけは手に持ったまま。
その時、CAさんに「お荷物は座席の下に置いてください」と言われたのですが、叔母の骨壷であること、下に置くのは忍びないことを伝えました。
私の事情を聞いたCAさんは、笑顔で頷き、その場を離れました。そして戻って来て、こう言ってくれました。
「前に2席空いているのでそこに移り叔母様を座らせてあげて下さい」
CAさんは荷物の移動を手伝って下さった上、「叔母様の最後のフライトに利用して頂きありがとうございます。良いフライトになりますように」 と声もかけてくれて......。亡くなった相手にも気を遣って頂き嬉しく思いながら移動出来ました。
生前には一緒に旅行に行けなかった叔母と、最後に隣に座って飛行機に乗れた。CAさんの素敵な気遣いだと思うと今でも涙が出てきます。
あの時のCAさん、本当に感謝しています。ありがとうございました。
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