「入試帰りの電車の中で、私を囲んだ3人のサラリーマン男性。号泣している姿を周りから隠すように立ち...」(東京都・20代女性)
シリーズ読者投稿~忘れられない「あの人」と~ 投稿者:Mさん(東京都・20代女性)
Mさんの涙が止まらなくなってしまったのは、第一志望の大学の入試から帰る電車の中だった。
1年間必死に頑張ってきたのに、力を発揮できなかったのだ。あまりの悔しさに号泣していると、車内にいたサラリーマンたちが......。
<Mさんの体験談>
大学入試真っ盛りの2月中旬、私は受験のために栃木から東京へ向かいました。
とにかく緊張してしまう私は、現役時代の受験では気持ち悪くなったりお腹が痛くなったりしてしまい本領発揮できず、浪人をして挑んだ2回目の大学受験でした。
必死に勉強し、人生で1番辛かったこの1年間の成果を出すべく挑んだ第1志望。しかし、力みすぎた結果頭が真っ白になり、またしても惨敗してしまいました。
悔しくて涙が止まらない
試験が終わり駅に着いたのは、人も多い18時頃。次の日も試験があったため帰りの電車では英単語帳を眺めていましたが、頭の中は先ほどの試験のことでいっぱいです。
こんなにも頑張ってきたのにまた本領発揮することができなかったと、悔しくてたまらないのです。
「合格できずとも全力で挑みたかったな」などと考えているうちに涙が止まらなくなってしまい、電車で声を殺しながら号泣してしまいました。
泣き出してしばらくして、目の前のサラリーマンが「これをどうぞ」とティッシュを渡してくれました。
ふと顔を上げると車内はそこまで混んでいなかったのに、3人のサラリーマンがシートに座る私を周りからあまり見えないように立ってくれているのに気づきました。
泣いていた恥ずかしさもあり、「ありがとうございます」と一言しか話すことができませんでしたが、お三方の優しさにとても心が温かくなりました。
結局大学受験は思うようにはなりませんでしたが、合格した大学で一生モノの友達とも出会うことができて、楽しい大学生活を送ることができました。あの時は本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)