「ポケットにあるだけの小銭を握りしめ、近付いてきた一人の紳士。それを私に渡すと...」(大阪府・50代男性)
海外でのホームステイに、「ホームシック」はつきものだろう。
郷里の親や、友人の声をどうしても聞きたくなる日もあるかもしれない。
今ではパソコンやスマホで簡単に連絡をとることができるが、かつてはもっとハードルが高かった。
コロナ禍でなかなか旅行に行けない今、かつての楽しい思い出を振り返ろうとJタウンネットが「旅先でのいい話」を募集したところ、大阪府の50代男性・D介さん(仮名)から、まさにそんなエピソードが寄せられた。
彼が大学生だった、30年ほど前のことだ。
友人と2人で卒業旅行として、オーストラリアへ語学研修のホームステイに行ったD介さん。
シドニーのキャンプジーという町で独り暮らしのおじいさんの家に滞在する事に。
一緒に行った友人とは研修先の学校で会うことができるが、夜はおじいさんと二人きりで過ごすしかなく......。