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「江の島サイダー」と「鎌倉サイダー」中身は全く同じモノ? 衝撃のウワサを、販売会社に確かめると...

大久保 歩

大久保 歩

2021.06.06 08:00
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「江の島サイダーと鎌倉サイダーは、ラベルが違うだけで中身は同じ」――そんな投稿が、ツイッターで話題を呼んでいる。

店で「江の島サイダー」を注文したところ、中身は同じなので「鎌倉サイダー」でもいいか、と聞かれたというのだ。

はたして、本当だろうか。

Jタウンネット記者は2021年6月3日、両方の商品を販売している鎌倉ビール醸造を取材した。

最初はレモン味とリンゴ味だったが...

江の島サイダーと鎌倉サイダー(画像は公式オンラインストアより)
「(江の島サイダーと鎌倉サイダーの中身が)同じか同じでないかで言ったら......同じですね」

取材に応じた広報担当者は、そう話した。

取材を進めると、これらのサイダーには思いの外、複雑な歴史があることが分かった。

「鎌倉サイダー」が発売されたのは、2009年。「江の島サイダー」は翌10年。

各種ドリンクを製造・販売する木村飲料が製造し、鎌倉ビール醸造で販売を始めた。現在は、製造は川崎飲料に委託している。

しかし実は、発売当初はそれぞれ異なる味だった。

「鎌倉サイダー」はレモン味、「江の島サイダー」はリンゴ味だったのだ。

「でも、正直売れ行きが良くなかったんですよね。それでもう(サイダーの販売を)続けるのは難しいということになったんですが、お客様から『続けてほしい』と強い要望があって。
じゃあ、2種を売り続けるのは大変だから1つだけにしようということで、『江の島・鎌倉サイダー』としとして12年から売り始めたんです」

このときの「江の島・鎌倉サイダー」には、より人気が高かったレモン味が採用された。

ところが、17年のこと。このサイダーを扱っていた販売店から、「やっぱり鎌倉サイダーと江の島サイダーは分けてほしい」と、要望があったと言う。

「でも、2種類売るのはコストの問題で厳しいとお話したら、『じゃあ中身は1種類でいいよ』ということになりました。やっぱり、(別々の商品に)分けたほうが評判は良かったです」

広報担当者によると、特に江の島に住む人々は、地元を愛している人が多いと言う。

「だから、どうせなら『江の島』って冠がついたサイダーが良いという声が多かったですね」と、話した。

ラベルはオリジナルキャラクターの「エノカメ」

ちなみに、それぞれのラベルに描かれているのは、いずれも鎌倉ビール醸造のオリジナルキャラクター。「江の島サイダー」には、カメをモデルにした「エノカメ」。「鎌倉サイダー」には、犬がモデルの「カマワン」と猫がモデルの「ギュウニャン」が描かれている。

現在、「鎌倉サイダー」は鎌倉近辺の、「江の島サイダー」は江の島周辺の、土産物店やコンビニ、飲食店で販売中だ。また、鎌倉ビール醸造の公式オンラインストアでも購入できる。

いずれも、中身は同じレモン味。さわやかな香りと自然な酸味が特長の、シチリア産レモン果汁を使用した商品だ。

製造コストの問題と戦いながら、地元の人の声で生き残った人気商品......あなたは、どちらを飲む?



6月7日13時5分追記:記事初出時、文中の表記に一部誤りがあったため修正しました。
6月9日16時30分追記:文中の表記に一部誤りがあったため修正しました。

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