あの戦国武将が着用していた白頭巾、まさかの乾燥対策に最適だった
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、マスクが入手しづらくなっている。
筆者の自宅近所のドラッグストアでも、マスクの棚から商品は無くなり、
「本日のマスクの入荷及び在庫がございません。入荷に関しても未定となっております」 「商品供給が追いついておらず、入荷未定となっております」
といった張り紙が貼られている。
SNS上ではキッチンペーパーを使った簡易マスクやガーゼマスクの作り方が投稿され、代用品の使用を検討する人も少なくないようだ。
そんな中、マスクとほぼ同じ機能を持つというあるアイテムがツイッターに投稿され、注目を集めている。
投稿したのは、豊臣秀吉の家臣で敦賀城主を務めた戦国武将・大谷吉継のファンだという、ツイッターユーザーの乱会(@ransedoukoukai)さん。夜行バス乗車時の乾燥対策に、自宅にマスクがないか探していたところ、所有していたあるグッズに思い至ったという。それがこちらだ。
頭部をすっぽりと覆い、目元だけが出るようになった白い布。乱会さんによれば、これは大谷吉継が病で崩れた顔を覆っていたとされる、白頭巾のレプリカだ。
乱会さんが20年2月10日にこの写真を投稿すると、
「寝顔見られることもないしエエんちゃいますかwww(ポジティブ)」
「誰も近寄らないという防疫効果が」
「隣に刑部殿が居たらそわそわして眠れないwww」
など、夜行バスでの光景を想像したユーザーから様々な反応が寄せられた。
実際に夜行バスに乗ったのか・・・?
Jタウンネット編集部は17日、乱会さんを取材。実際にこの姿で夜行バスに乗車したのか尋ねると、
「実際には着用して乗車してないです...実は意気地なしのネット弁慶で申し訳ございません」
とのこと。そして、
「たぶん、実際にこの頭巾をしたら、ネックピローをしにくくて首が痛くなると思うんですよね」
と続けた。確かに、ネックピローを使おうと思ったら、頭巾の上から装着することになる。動くたびに布が引っ張られ、首が凝ってしまうかもしれない。乾燥しない、寝顔を見られない、と夜行バスにぴったりのアイテムかと思ったが、そうそううまくはいかないようだ。
夜行バスで身に着けることはなかったものの、投稿された写真では乱会さんは見事に白頭巾を着こなしている。本人に聞いてみると、「自宅でよく着用しています(内弁慶なので)」とのこと。
「人生に煮詰まった時にこれを着用して、15分くらい大谷吉継になった後、『俺ごときが大谷吉継を名乗るのなんておこがましいし、俺は俺だよな...』と我に返って日常に復帰します」(乱会さん)
ちなみに、この白頭巾は大学の後輩と関ケ原古戦場近辺の史跡巡りをした際に、様々な歴史グッズを扱う小川新聞店(岐阜県不破郡)で購入したものだそう。
「小川新聞店を訪れたところ、店頭にこちらの商品が置いてありました。正直そこそこのお値段はするなぁと思いましたが、ここで買わねば絶対後悔するし、ここで買わねば大谷吉継ファンとして"FAKE"かなぁと思ったので買いました」
小川新聞店のウェブサイトを見てみると、商品名は「大谷吉継公頭巾レプリカ」。価格は4730円(税込)。なるほど、なかなかのお値段だ。
しかしこの頭巾、乾燥だけでなく感染症予防にもうってつけなのではないだろうか。顔のほとんどを覆えるだけでなく、髪の毛も中にしまい込める。ウイルスは肌や髪の毛にも付着するそうなので、頭巾をかぶっていればそれを防げそうだ。下からウイルスが侵入するのを防ぐために、マフラーなどを巻いても良いかもしれない。
投稿を見たユーザーの中には、
「刑部殿の頭巾はコロナウィルス対策だったのか‥‥‥」
とリプライする人もおり、乱会さんも「400年以上前にして人々の衛生観念の先をゆく名将、それが大谷吉継...!」と返信している。
ただ、頭巾を身に着けて外出するには相当の勇気がいりそうだ。