「天皇陛下御在位30年記念硬貨」の高級感がすごい これ、本当に500円?
「バイカラー・クラッド貨幣」
用紙に記入しながら隣を見ると、年配のご婦人が同じように書き込んでいる。おや、ずいぶん並ぶのかなと不安になった。記入済みの用紙を渡して、番号札を受け取り、順番を待つ。待つのかなとまた気になったが、おや、5分も経たないうちに、順番となった。
「お一人様2枚までとなっております」と言われていたので、1000円を出して記念硬貨を受け取った。
受け取った「天皇陛下御在位30年記念五百円」は、ピカピカ光り輝いていた(そう感じた)。表面は儀装馬車の上に桐と白樺がデザインされており、裏面には菊花紋章の周囲に「御在位三十年」の文字があり、「日本国・500円・平成31年」とも記されている。
財務省の資料によると、この記念硬貨は「バイカラー・クラッド貨幣」とのこと。
このバイカラー・クラッドとは、異なる種類の金属板をサンドイッチ状に挟み込んで(クラッド技術)できた円板を、それとは異なる金属でできたリングの中にはめ合わせた(バイカラー技術)もの。偽造を防止する技術のひとつだ。
また偽造防止技術はそれだけではない。「斜めギザ」、ギザの向きを斜めにすることで、偽造抵抗力をさらに向上させている。記念硬貨に採用された「異形斜めギザ」は、造幣局が独自に開発した高い技術という。
というわけで、高度な技術を駆使して、偽造をバッチリ防ぐ対策を施した「天皇陛下御在位30年記念五百円」。ちょっと使うのがもったいないと思えてくるが、発行枚数は500万枚だというから希少価値はあまりないかもしれない。
これからどんどん出回ってくるような気もする。お釣りの中に、この記念硬貨があったら、ラッキーだが......。
この記念硬貨の引き換えは、全国の金融機関、銀行はもちろん、信託銀行、ゆうちょ銀行、外国銀行在日支店でもOKだ。信用金庫、信用組合、労働金庫、農林中央金庫、農業協同組合、信用農業協同組合連合会、漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会などでも引き換えできる。