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「ドジすぎるサメ」フグの毒で動けず、丸2日寝込む... いまは元気なのか聞いてみた

松葉 純一

松葉 純一

2018.06.06 20:00
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シノノメサカタザメ(画像提供:名古屋港水族館)
シノノメサカタザメ(画像提供:名古屋港水族館)

「ドジすぎる」と評されて、いま話題騒然となっているサメがいる。名古屋港水族館で飼育されている「シノノメサカタザメ」だ。いったいどんなドジをやらかしたというのだろう?

3年以上も前の事案でした

サンゴ礁大水槽(画像提供:名古屋港水族館)
サンゴ礁大水槽(画像提供:名古屋港水族館)

ツイッターで話題になっているのは、ある新聞記事の写真だ。シノノメサカタザメがうっかりフグを飲み込んだ、という内容で、関係者の「ドジすぎて前例がない」なるコメントが注目されている。そこでJタウンネットは、同館の担当飼育員・星野昂大(ほしの・たかひろ)さんに話を聞いてみた。

「大騒ぎになったのは、2015年1月のことです。その時、地元の新聞に大きく取り上げていただいたので、その記事のコピーを館内に張っていたのです。それに関心を持った来場者が、写真に撮って、SNSに投稿したのが、今回のバズ騒ぎの発端のようです」

3年以上も前に発生したことが、いま拡散しているわけだ。

猛毒を持つコクテンフグ(画像提供:名古屋港水族館)
猛毒を持つコクテンフグ(画像提供:名古屋港水族館)

「飲み込まれたフグは、コクテンフグでした。コクテンフグは見た目こそかわいらしいのですが、強い毒を持っています。体内に毒を持っているだけでなく、皮膚近くにも毒を持っているらしく、毒の回りが速かったようです。毒で体がしびれてしまったのでしょう」と星野さん。

内視鏡検査を受けるシノノメサカタザメ(画像提供:名古屋港水族館)
内視鏡検査を受けるシノノメサカタザメ(画像提供:名古屋港水族館)

「フグ毒の特効薬はないので、呼吸をなんとか確保して、毒が抜けるのと、体力の回復を待ったのですが、丸2日間シートの中で身動きがとれませんでした。その後、徐々に回復しましたが、5日間はエサを食べませんでした」

現在はすっかり元気となり、好物のエサのカニやイカを食べているそうだ。

元気になったシノノメサカタザメ(画像提供:名古屋港水族館)
元気になったシノノメサカタザメ(画像提供:名古屋港水族館)

同じ水槽の中に、猛毒を持つフグを入れておいたのですか? と尋ねると、

「それまでは、まったく問題はありませんでした。他の水族館からの類似の報告もありませんでした。極めて珍しい例だと思います。しかし、ドジなのは、飼育員の方だったかもしれないと、反省しています」と、星野さんは語る。

「元気になった姿を見に来てください」

実は、シノノメサカタザメはエイの仲間だ。英名では「ギターフィッシュ(Guitarfish)」と呼ばれているそうだ。ギターのような形状をしているためらしい。名古屋港水族館の南館1F赤道の海コーナーのサンゴ礁大水槽にいる。

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