県名冠してる割に「神奈川駅」ってしょぼくない?→行ってみたら意外といいところだった!
しょぼいだけではない、深い歴史
しかし、歴史という面では他の駅に引けを取らない。駅の横にあった案内板によると、神奈川駅の名前の由来は東海道の宿場だった「神奈川宿」にあるという。1905年の開業以降、名称の変更や廃止などを挟みながらとはいえ、実に100年以上使われている駅なのだ。
和風で歴史を感じさせるデザインなのも、そういった歴史が反映されているためで、1991年には関東の駅100選にも選ばれている。県名を冠しているのは伊達ではないのだ。
駅の近くにかかる青木橋からは、京急本線、横浜線、東海道本線を一望できる。鉄道好きには嬉しいスポットではないだろうか。
また、宮前商店街にある「洲崎神社」も隠れた名スポットだ。
商店街の途中、木々に囲まれて静かにたたずむ洲崎神社は、周囲の静けさも相まって雰囲気は抜群。新たに建てられたと思しき白い鳥居をくぐると、歴史を感じさせる風景が顔をのぞかせる。
洲崎神社は、1191年に源頼朝により建立された歴史を持り、お決まりの狛犬以外にも、ごつごつした岩の上に立っている躍動感のある像もあるなど、見どころが多い場所だ。木陰で涼を取れるという意味でもありがたい場所である。
また、宮前商店街は常に閑散としているわけではない。毎年6月の第2金曜から日曜にかけて行われる「ちょうちん祭り」の間は、道の両側に出店がひしめき合い、通りが人で溢れるほどの賑わいがあるという。
散策を通して、神奈川駅の規模は確かに小さいが、豊かな歴史的背景を持つ地域であることが分かった。次はちょうちん祭りが行われているときに訪れたい。