8ミリフィルムで発見、1950年代の「ヒロシマ」捉えた映像
2015.06.10 07:20
復興の歩みを伝えるカラー映像も
1950年後半、完成して間もない平和記念資料館の映像の中には、熱心に写真を見つめる子供たちの姿が残されていました。
カラーで残されていたのは、広島の復興を全国にアピールした、「広島復興大博覧会」です。熱気に包まれた市内の様子が映されています。平和記念資料館は、原子力の平和利用を紹介する「原子力科学館」として使われ、放射性物質を扱うマジックハンドの展示も人気を博しました。
映像には、長岡さんの先導で、当時のネール・インド首相が資料館を見学する様子や、イギリスの水爆実験に反対し、被爆者が初めて、慰霊碑の前で座り込みを行ったことも記録されています。
映像の他、長岡さんが生涯をかけて集めた写真や、爆心地を測定した資料など、1万点を超える資料が見つかりました。資料館では、今後これらを、整理・調査していく予定です。
被曝70年を迎え、被爆体験を語れる人も少なくなってきた今、このような貴重な映像が残っていくことが、被曝の実相を多くの方に知ってもらうためにも、必要な事なのではないでしょうか。(ライター:haruhana)