「地元にこんな風景があるなんて」 展望台の上で空割る天の川...〝異世界感〟溢れる千葉に感嘆の声
2024年5月27日、とあるXユーザーが次の写真を投稿し、注目を集めた。
「房総半島の異世界感溢れるロケーションに魅了される」
写真とともにそう呟いたのは、地元・千葉県を中心に風景写真を撮影する「Toshi / Nature Photographer 」(@Toshi_photo_)さん。
夜空に直立するように見えるのは、天の川......? なんともスケールの大きな天体ショーだ。撮影地は房総半島らしいが、信じられないほどの異世界感だ。
Xにはこんな声が寄せられている。
「めっちゃ綺麗~」
「直立した天の川の美しさは見た人でないと分からない芸術さがありますね」
「癒しです 異世界感がたまりません」
「海に浮かぶ灯台!?から天の川を投影しているみたいですねー」
「房総半島ってスケールとロマンがありますね」
「房総半島にこんな風景があるだなんて思わなかった」
「千葉に遊びに行きたくなった」
「千葉に住んでいるけど、地元にこんな風景があるなんて知らなかった。もっと地元を大事にしたい」
写真を改めて見ると、天の川もダイナミックだが、海に向かって突き出た白い橋と塔が絶妙な構図を生み出している。
いったいここは房総半島のどこだろう? どうやって撮影したのか? Xユーザーの関心も高まっているようだ。
Jタウンネット記者は投稿者・Toshiさんに詳しい話を聞いてみた。
直立天の川と海中公園展望塔の組み合わせ
Toshiさんは千葉県で生まれ、千葉県で育った。「地元愛という言葉が適切かどうか分からないですが、地元千葉県の魅力を風景写真を通して少しでも多くの方に知ってもらいたい、そして県内外から多くの方に千葉県に遊びに来てもらいたいという思いから、千葉県の風景を撮影し、発信しています」と語る。
話題の写真も、写真集「地元写真家がいちばん見せたいにっぽんの絶景」の監修を務めたプロフォトグラファー・別所隆弘さんが生んだハッシュタグ「#みんなの地元推し」に賛同し、投稿したものだ。
撮影地は勝浦海中公園。2020年8月20日の21時40分ごろにシャッターを切った。
勝浦海中公園は千葉県勝浦市にある公園で、南房総国定公園の中に位置している。
天の川直下の白い建物は、海中公園の中心施設である海中展望塔。沖合い60メートルの位置に立っていて、海中の様子を見ることができる。
前々から「地平線に直立する天の川と地上景の組み合わせ」を撮影したいと考えていたというToshiさん。この展望台と天の川を組み合わせることを思いつき、現地に足を運ぶことにしたという。
「当日は新月(月明かりがない)で快晴の予報でしたので、天の川が撮れると思い南天が暗い房総半島へ撮影に出かけました。房総半島へは良く撮影に出かけますので、今回撮影した勝浦海中公園の存在は以前からよく知っておりましたが、いざ足を運ぶのは初めてでした」(Toshiさん)
天体アプリを使って天の川が直立する時間・位置をあらかじめ把握しておくなど、準備はバッチリ。現地に着くと、肉眼でも天の川を確認できたため「これはカメラで撮ったらさぞかし綺麗だろう」とテンションが上がったという。
「構図を確認するため、ひとまず適当に設定を行ってシャッターを切ってみると案の定、濃い天の川がカメラのディスプレイに写り思わず、おー!と感嘆してしまいました」
房総半島は南側が海に囲まれているため光害が少なく、とくに天の川を写すにはコンデションが良いそうだ。
海水浴やサーフィン、あるいは釣りに、勝浦に行ったことがある人は、多いかもしれない。
だが、こんなにもドラマチックな夜空の写真だって撮れるのだ。
それに、他にも素晴らしい撮影スポットが数多く点在しているという。
「房総半島は都心からのアクセスが良いにも関わらず、里山や海が創り出す素晴らしい風景が沢山ありますので、天体写真にとどまらず数多くの風景があります」
Toshiさんは今後も「みんなの地元推し」というハッシュタグをつけて、地元の風景を投稿していくという。
千葉県の魅力を浴びたい皆さんは、要チェックだ。