京阪宇治駅が「美しい」理由、設計者に聞くと... 「宇治の『色気』を表現した」
「京阪宇治駅が建築好きを唸らせる建物だということは、もっと多くの人に知られるべき。コンクリートと曲線という思わず食べてしまいたくなるようなあまりにも美しい食べ合わせである」。
ツイッターで2017年7月24日、京阪電鉄・宇治駅の内部を撮影した写真がこんな文章とともに投稿されて、反響を呼んでいる。
京阪宇治駅が建築好きを唸らせる建物だということは、もっと多くの人に知られるべき。コンクリートと曲線という思わず食べてしまいたくなるようなあまりにも美しい食べ合わせである。 pic.twitter.com/wBHtl5p9q8
— 鹿男 (@SHIKAOTOKOw) 2017年7月24日
京阪宇治駅は、その優れたデザインが評価され、1996年に「グッドデザイン賞」(主催:日本デザイン振興会)を受賞した。私鉄の駅としては、初だったという。
Jタウンネット記者は2017年7月28日、京阪宇治駅のデザインや設計を手がけた建築家、若林広幸氏に話を聞いてみた。
近代的な工業地帯と、風光明媚な風景が混在している
![京阪宇治駅の駅舎。提供:鹿男(@SHIKAOTOKOw)さんのツイッター](https://cdn.j-town.net/images/2017/town/town20170728203001.jpg)
京阪宇治駅の駅舎は1995年、駅前の再開発にともなう移設工事で現在の場所に新築、移転された。コンクリート構造で、円形を基調として造られている。
![京阪宇治駅周辺の地図(画像は、グーグルマップから、線は編集部記入)](https://cdn.j-town.net/images/2017/town/town20170728203030.jpg)
地図をご覧いただきたい。京阪宇治線は、写真上から下に伸びており、右上から左下にかけてJR奈良線が通っている。宇治線と奈良線の交差点、つまり奈良線の北側に宇治駅の駅舎、南側に京阪の駅ビルがある(JR奈良線の宇治駅は、ここから数百メートル離れた場所にある)。先述の移設工事をきっかけに、京阪宇治駅は北寄りに移動。駅舎と駅ビルは、JR奈良線の南北にまたがる形になった。
![宇治車站](https://farm7.staticflickr.com/6211/6285906798_08c283d28d_z.jpg)
![京阪宇治駅の駅舎を外から見ると...(画像は、グーグルマップから)](https://cdn.j-town.net/images/2017/town/town20170728203118.jpg)
ちなみに、この円形を基調としたデザインについては、宇治の茶畑に着想を得ているという。
「茶畑って、2段、3段......と連なっていますよね。この『連続するダイナミズム』を筒の形で表現しました」
![画像はイメージ](https://cdn.j-town.net/images/2017/town/town20170728203139.jpg)