激ウマご当地フードの聖地「東京交通会館」
銀座・有楽町でニッポン「くいだおれ」散歩(1)
「東京らしい」ところって、どこだろう。スカイツリー? 下町? それももちろんそうだろうけど、全国のモノが集まってくる場所って、東京らしいかもしれない。そんなことを思いながら、JR有楽町駅に降り立った。
有楽町・銀座。日本のショッピングの中心地とも言えるこの場所には、地方の食品やグルメもまた集中している。今回はここで、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地の味を食い倒れ、買いまくり散歩してみることに――。
まずは有楽町駅前に立つ「東京交通会館」を回ってみた。ビルの地下1階から2階にかけて、自治体や民間のショップが十数店も入っていて、まるでアンテナショップ・物産展の聖地のよう。なかでも断然にぎわっているのは、1階の北海道物産店「北海道どさんこプラザ」だった。
海の幸、農産物豊富な北海道は買いどころも多い。暑い時期は、お店オリジナルのソフトクリームを買い求める人たちが列を作っている。夕張メロン入りのソフトは、さわやかで上品な甘さ。北海道のジャガイモを使ったお惣菜のコロッケもほくほくで満足感満点だ。
どさんこプラザの隣には「大阪百貨店」があって、たこやきなどを食べさせる屋台風イートインと、「よしもと」が見逃せない。薬のようなデザインをした「おもしろくなーる」など、大阪色の濃い(?)ネーミングの食品群に、思わずにやりとさせられる。
1階にはそのほか、秋田、徳島・香川のショップがあり、地下に下りれば、富山、和歌山、博多(九州)と、これらのお店は品揃えが充実で、一見の価値あり。定番の品を挙げるだけでも、稲庭うどん(秋田)、讃岐うどん(香川)、ますのすし、ほたるいか(富山)、みかん、梅干(和歌山)、めんたいこ(博多)といった味がそろう。加えてどのお店も、定番をアレンジしたもの、新しいもの、意外なもの、自慢の品をぎっしりと並べている。普段東京でお目にかかれない地方の隠れた逸品にめぐり会えるのも、アンテナショップならではの楽しみだ。