住人のニーズに寄りそう「団地特化型コンビニ」は普通の店舗とどう違う?

2017年12月22日 08:00

いつも身近で安心。地域活性化・防犯のよりどころとして

「団地特化型コンビニ」1号店のオープン前と後で、住人の皆さんの意識はどう変わったのでしょうか。

「団地の建て替え前、団地内には商店街(スーパー、鮮魚店、そば店、生花店など)があって、今よりもにぎやかだったんですよ。商店街では住人同士が自然と交流を持てるので、皆さん顔なじみばかり。暮らしに安心感がありました」と横山さん。

団地の建て替え後はコンビニ、青果店、薬局があったそうですが、商店経営者の高齢化などの影響で、青果店、薬局は相次いで閉店。頑張っていたコンビニは3年ほど前に閉店してしまい、クリーニング店を残して、団地内では買い物できる場所がなくなりました。

「夜までともっていたコンビニの明かりが消えて、寂しい場所になってしまいました。以前近くで強盗事件が発生したこともあって、夜歩くのは怖かったですよ。だからセブンイレブンのオープンは皆で大喜びしました。24時間開いていてくれるのはとても安心で便利です」(横山さん)

いつでも明かりがついて、必要なものを買いたいときや困ったときにいつでも駆けこめる場所があるのは、ここに暮らす方々にとっては大きな安心感につながります。

「気を使わずふらっと来られますし、誰かしら知った顔がお買い物をしています。子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の人たちが利用していますね。お店のスタッフにはここに住んでいる人もいます。それに店長さんがとてもいい人で皆から人気がありますね」(横山さん)

「団地では自治会主催で7月の夏祭り、10月の団地祭りなど年に数回イベントを開催していますが、店長さんたちには、チラシの配布や模擬店の出店などにご協力いただいています。年々イベントを運営する人が減ってきていたのでとてもありがたいですね。近隣の子どもたちもたくさん集まってにぎやかでしたよ」(横山さん)

【画像7】住人の要望を受けて設けたテラス席。朝は散歩帰りの人、午前中はママ友グループ、昼はお仕事中の人がお弁当ランチ、夕方には小学生たちがゲームに熱中し、夏の夜には夕涼みなど、1日中さまざまな世代の人たちが利用しているそうです(写真撮影/金井直子)
【画像7】住人の要望を受けて設けたテラス席。朝は散歩帰りの人、午前中はママ友グループ、昼はお仕事中の人がお弁当ランチ、夕方には小学生たちがゲームに熱中し、夏の夜には夕涼みなど、1日中さまざまな世代の人たちが利用しているそうです(写真撮影/金井直子)
【画像8】「皆さんの暮らしの助けになるコンビニでありたい」と話す金子さん。右のお二人は1号店オープンに尽力された日本総合住生活(JS)の中村加津人さんと中原哲夫さん(写真撮影/金井直子)
【画像8】「皆さんの暮らしの助けになるコンビニでありたい」と話す金子さん。右のお二人は1号店オープンに尽力された日本総合住生活(JS)の中村加津人さんと中原哲夫さん(写真撮影/金井直子)

「グリーンタウン美住一番街」の建て替え前のように、高度経済成長期に建てられた団地には商店街が併設されているところがあり、かつてはにぎわいある場所でした。しかし現在は、大規模スーパーの出店による購買環境の変化や、商店経営者の高齢化などで徐々にその数を減らしているところが多いようです。そうした場所の再活用の一つとして、この「団地特化型コンビニ」には高い存在価値や期待感を感じます。

UR都市機構では今後、100団地ほどで団地特化型コンビニの展開を目指すとのこと。現在、セブンイレブンのほか、ローソン、ファミリーマート、ミニストップと提携しているので、団地ごとに特色の異なる店舗が誕生するかもしれません。

全国どこのお店も同じという画一的なイメージがあるコンビニですが、今後、近隣住人のニーズを把握し、利用者に寄り添った店づくりがより広まっていくのではないかと感じました。

●取材協力
・日本総合住生活株式会社
・UR都市機構(独立行政法人 都市再生機構)

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