心斎橋の象徴「大丸」建て替え、築80年の名建築の行方は...外観は残る?内装は?

2015年7月22日 11:45

百貨店の建て替えが相次ぐ大阪市で、また一つ、大正モダン建築の傑作が再開発されることになりそうだ。
2015年7月18日の朝日新聞をはじめとする複数の新聞は、大丸心斎橋店の本館(大阪市中央区)が年内で営業をやめ、建て替えた後2019年に新装オープンすると報じている。
親会社のJ.フロントリテイリング(JFR)は「これは当社又は同社(編集部注:大丸松坂百貨店)が正式に発表したものではありません」と発表したものの、「2014~2016年度中期経営計画」の中で心斎橋地区再開発について次のように言及している。

「大型商業施設のオーバーストア化で競合が激化する大阪地区での競争力を抜本的に強化するため、大丸心斎橋店(本館、北館、南館)を中心に周辺の不動産・商業施設活用を含めた心斎橋地区再開発計画の具体化を進めます」
大丸心斎橋店(Oilstreetさん撮影、Wikimedia Commonsより)
大丸心斎橋店(Oilstreetさん撮影、Wikimedia Commonsより)

現建物が竣工したのは今から80年以上前のこと。米国人で後に日本に帰化した建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズによって設計された。彼は関西学院大学時計台をはじめ1600以上の作品を残したが、その中でも名建築に位置づけられている。

ところで、同じ大正モダン建築の傑作である船場ビルディングでは現在、「心斎橋大丸原図展 ヴォーリズと佐藤久勝」が開催されている。展覧会に訪れた人のツイートによると、1945年の空襲で失われた部分の図面や写真も展示されているという。

新聞各紙によると、外観の意匠は残す方針という。御堂筋の沿道ビルは現在、最高60メートルまでと定められている(低層部は50メートル)。しかし、規制緩和された一部の地区では最高約200メートルまで建てられる。

東京駅前のJPタワーや丸の内ビルディングのような、超高層ビル+昔の壁というスタイルになるかどうかは不明だが、大丸心斎橋店の真髄は内装にある。

インバウンドで一息ついている店もあるが、百貨店業界は長年構造不況に苦しんでいる。大丸は早い段階から改革に取り組み、業界トップの利益率を確保している。
大丸心斎橋店は2009年、隣の旧そごう心斎橋店の建物を買収して北館とした。
そごうは西武百貨店と経営統合し、現在はセブン&アイ・ホールディングスの傘下にある。もし改革に遅れをとっていたら、大丸が同様の立場に置かれていた可能性だってある。

ビルは老朽化が目立ち、天井も低く圧迫感があるという指摘もある。
建て直しは避けられないにしても、ヴォーリズが残した意匠の素晴らしさをどこまで残すのか、大阪市民の多くが注目している。

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