富岡製糸場で働いた工女の日記が「萌え死ぬ」と話題に
世界遺産登録が決まった富岡製糸場に関する本「富岡日記」が注目を集めている。1873年4月から1874年7月まで富岡製糸場で働いた、武士の娘の貴重な日記である。2014年6月10日、ちくま文庫から発売された。
著者・和田英については、筑摩書房ウェブサイトには次のように紹介されている。
1857(安政4)年、信州松代に松代藩士の娘として生まれる。1873(明治6)年4月、15歳で同郷の女子15名とともに群馬県富岡の官営富岡製糸場 の伝習工女となる。翌1874(明治7)年7月に退場し、8月に長野県西條村に開設された日本初の民営器械製糸場(後の六工社)の技術教師となり、その 後、県営長野県製糸場の製糸教授になった。1880(明治13)年に同郷の軍人和田盛治と結婚し家庭に入る。「富岡日記」は1907(明治40)年~13(大正4)年に当時を振り返って書かれたものである。1929(昭和4)年没。
ちくま文庫公式アカウントから6月11日、ツイートがあった。
『富岡日記』和田英著 世界遺産登録目前! 明治政府の威信を懸けた官営模範器械製糸場たる富岡製糸場の工女となった「武士の娘」の貴重な記録。 なにはともあれまずはこの本。解説は斎藤美奈子さん、今井幹夫さんのおふたり。
— ちくま文庫 (@chikumabunko1) 2014, 6月 11
文芸評論家の斎藤美奈子氏と富岡製糸場総合研究センター所長の今井幹夫氏の解説が付いているので、当時の時代背景も分かりやすく説明されているようだ。
早速ツイッターで取り上げられている。
以前に紹介した、森まゆみ/著『女のきっぷ』(岩波書店)の中に、富岡製糸場で最初の製糸工女として働いた和田英が取り上げられているのですが、この方が書いた『富岡日記』、なんと、ちくま文庫から今月の新刊で出ました!えぇタイミングや...。 pic.twitter.com/3Sk3IlvmCe
— はりまぜ雑記 (@HRinnosuke2) 2014, 6月 12
読者の声も続々とツイートされている。
和田英『富岡日記』(ちくま文庫)読んでる。富岡製糸場の女工さんの回想録で、いわゆる「女工哀史」のイメージとは違って明るいな?と思ったら、富岡製糸場も出来たての頃は労働環境が良かったのね(と、先に解説を読んで補足)。
— ことまち(古戸マチコ) (@kotonachi) 2014, 6月 12
@ishinori おつかれさまです。絶版だった富岡日記も再販されたようですし、富岡で熱心に学んだ彼女らの熱気がもっと伝わるといいと思うんですが、世間では女工哀史と同一視しちゃうようですね http://t.co/Ip3xemNLBF http://t.co/BF5g44XDBh
— 堂場潤一 (@dover_dover) 2014, 6月 14
「お前はまだグンマを知らない」で富岡日記知ったんだけどけっこう面白い 富岡製糸場おめでとうございます
— あさひB (@asahibb) 2014, 6月 21
そこにもう一つニュースが飛び込んで来た。「お前はまだグンマを知らない」で人気沸騰中の漫画家・井田ヒロト氏が『富岡日記』のPOPを描いたというのだ。6月22日のご本人のツイートをご紹介しよう。
そういやあ、横田英ちゃんの「富岡日記」によると、工女さんたちには各自にお布団セットが用意されていたけども、寒いので同室の女の子同士2人で1つのお布団で寝ていたようですよ。......みんな富岡日記読めよォオ!!ちくま文庫版のPOPを最近書かせていただきました。書店でお見かけの際にはぜひ
— 井田ヒロト (@h_ida) 2014, 6月 22
この件に関して、筑摩書房公式アカウントでもツイートされた。
これが井田ヒロト先生が書いてくださった『富岡日記』(ちくま文庫)のPOPです!萌えるもよし、歴史に思いを馳せるもよし。巻末には世界遺産に指定された富岡製糸場の観光ガイドも付いています。群馬県民以外の方も必読ッ!#グンマ #富岡製糸場 pic.twitter.com/I5AjrtHmV9
— 筑摩書房 (@chikumashobo) 2014, 6月 24
たしかに、「萌え」読者、続出! の状況らしい。
「富岡日記」これほんとに萌えるわ
別れの時に仲の良かった子から(道中の健康を祈念して)桃の枝を貰う話とか萌える
— sumimaro (@sumi_maro) 2014, 6月 26