TSUTAYAの「Tポイント」が、沖縄県でやたら普及している理由
毎日の買い物でポイントカードの提示が当たり前になって久しい。
中でもTSUTAYAで知られるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の「Tポイント」は会員数4000万人を超える国内最大規模の共通ポイントサービスだ。
そんなTポイントが、日本で最も利用されている地域はいったいどこだろうか。調べてみると、ちょっと意外なことにそれは「沖縄県」だった。
ちょっと古いデータだが、2012年5月23日にCCCが発表したところによると、都道府県別の人口に占めるT会員の割合の1位は48.6%の沖縄県だった。以下、2位が44.2%の高知県、3位が43.7%の鹿児島県、4位が神奈川県、5位が東京都と続く。さらにその後、2013年8月にCCCが発表した別のニュースリリースによると、沖縄県民のTカード所有率は県民の半数を超える53.4%に達しているという。
なぜ、これほど沖縄ではTポイントが普及しているのだろうか。
沖縄県を訪れた観光客が驚くことの1つは、レンタルビデオ店が多いことだ。人口当たりの軒数は、都道府県トップを走る。TSUTAYAを利用する人が多いからT会員数も多いのでは――とは容易に思いつく。実際、沖縄に次いでTポイント会員が多い高知は、日本一の「TSUTAYA密度」を誇る県だ。
一方で、TSUTAYAは沖縄県内に18店舗ある。人口10万人当たりに換算すると約1.28店で、東京都の約1.22店と比べても高いことは高いが、圧倒的とまでは言えない。またレンタルビデオの数でいえば、ゲオは22店舗とツタヤを上回っている。
では、いったいなぜ――CCC広報の担当者は、Jタウンネットの電話取材に次のように答えた。
「コンビニチェーン大手のファミリーマートは、Tポイントの提携先の1つですが、いち早く沖縄に出店し、県内232店舗は大手の中で1位です。一方ローソンは154店舗で、セブン-イレブンは未出店です。こうした理由からT会員が多いのではないでしょうか」
沖縄の2大地方銀行の1つ、琉球銀行は2013年12月にTポイントサービスを導入している。沖縄県内のTポイント普及はまだまだ進みそうだ。