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"草加せんべい"を使った新感覚の「そうからあげ」

at home VOX

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2017.04.24 07:00
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全国各地のウマい肉料理をお腹いっぱい食べ尽くしていく連載「満腹御礼 ご当地肉グルメの旅」。

今回やってきたのは埼玉県草加市です。

埼玉県南東部に位置する草加市は、東京都足立区に接する県境の市です。都心へのアクセスの良さから住宅地として人気を集めています。

草加市といえば「草加せんべい」が全国的に有名です。江戸時代から日光街道の宿場町として栄えてきた草加市の代名詞として、古くから愛されてきました。

今回はその草加せんべいを使った「鶏の唐揚げ」を出しているお店があると聞きつけ、草加駅からすぐの場所にある「インどり屋」へ向かいました。代表の細田昌弘さんに、“草加せんべいを使った唐揚げ”についてお話を聞いてみましょう。

細田さんは元競艇選手で、店名も当時のレーススタイルに由来しています。
細田さんは元競艇選手で、店名も当時のレーススタイルに由来しています。

細田さん「当店で出している『そうからあげ』は、草加せんべいを細かく砕いた『せんべい粉』をまぶして揚げた、オリジナルの唐揚げです」

せんべい粉とは具体的にどんなものなのでしょう?

細田さん「せんべい粉に使われているのは、市内のせんべい屋から仕入れた草加煎餅の『割れせん』です。それを店で粉砕することで、パウダー状にして使用しています」

砕く前の草加せんべい。このままでも十分おいしそうです。
砕く前の草加せんべい。このままでも十分おいしそうです。

「そうからあげ」はどのように生まれたのでしょうか。

細田さん「インどり屋は2009年に本店がオープンしました。その翌年から草加の街おこしとして何かできないかと考え、草加せんべいを使って開発したのが『そうからあげ』です。2011年から日本唐揚げ協会が開催している『からあげグランプリ』に毎年エントリーし、6年連続金賞を獲得しています。また県内のフードフェスでも優勝や準グランプリなどを受賞し、今では地元を代表するグルメとして定着して、草加市だけではなく全国の皆さんから注文いただける商品になりました」

今や関東エリアを代表する唐揚げに成長した一品を実際に調理してもらいました。

今回は一番人気の「モモ」を作っていただきます。
今回は一番人気の「モモ」を作っていただきます。

細田さん「鶏肉は、2日間ほど秘伝のタレに漬け込んで熟成させてあります。つけダレは、モモ肉かムネ肉など部位ごとに味のブレンドを変えています。肉にカタクリ粉をなじませた後、せんべい粉をまぶすためにバッター液(小麦粉を水で溶いたもの)につけます」

バットに並べ、まだカケラの残るせんべい粉をまぶします。
バットに並べ、まだカケラの残るせんべい粉をまぶします。
肉を丸く手で整えながら、まずは172〜3℃の低温で3分ほど揚げていきます。
肉を丸く手で整えながら、まずは172〜3℃の低温で3分ほど揚げていきます。

細田さん「肉同士がくっつかないようにバラしたら、当店ならではの必殺技『エアかまし』をします。唐揚げを空気に触れさせることで、外側の衣がよりパリッとした食感に仕上がるんです。そして低音の油から一度上げ、お肉を休ませた後、180℃の高温で1分半揚げていきます。この時も『エアかまし』は欠かせません」

全体を空気に触れさせながら揚げていきます。スタッフの間では「エアK」と呼ばれているそう。
全体を空気に触れさせながら揚げていきます。スタッフの間では「エアK」と呼ばれているそう。

細田さん「2度揚げしたあとの唐揚げに、秘伝のシーズニングをふりかけます。このシーズニングは10種類ほどのスパイスをブレンドしたもので、配合は私しか知らない特製です」

揚げたての唐揚げにシーズニングをふりかけるとスパイシーな香りが広がります。
揚げたての唐揚げにシーズニングをふりかけるとスパイシーな香りが広がります。
「これで当店自慢のそうからあげの完成です」と笑顔の細田さん。
「これで当店自慢のそうからあげの完成です」と笑顔の細田さん。

こちらがお皿に盛っていただいた「そうからあげ(モモ)」です。

「モモMサイズ(6個)」580円。ほかに、「Sサイズ(3個)」290円、「Lサイズ(12個)」1150円も。
「モモMサイズ(6個)」580円。ほかに、「Sサイズ(3個)」290円、「Lサイズ(12個)」1150円も。

揚げたての湯気からしょうゆとニンニクそして、スパイスの香ばしい匂いを感じます。衣の表面をよく見ると、つぶつぶとしたせんべい粉が見て取れました。

せんべい粉がまぶしてあるのでザラッとした表面です。
せんべい粉がまぶしてあるのでザラッとした表面です。

アツアツのそうからあげにかじりつくと、「パリッ」とした歯触りを感じました。これが衣に使われているせんべいの食感でしょう。そして、中からはジュワッとした肉汁があふれます。2日間タレに漬け込んでいるため肉の中心にまでしっかりと味が染みています。モモ肉の味付けはニンニクがしっかり効いたパンチのある味わいです。

そうからあげは外のパリカリ感に反して、中はジューシー!
そうからあげは外のパリカリ感に反して、中はジューシー!

細田さん「せんべい粉を使うことで、肉のジューシーさをしっかり中に止めることができます。また、パリッとした衣は冷めてもそのままの食感が残り、少し時間が経ってから食べていただいても食感を楽しんでいただけます。これが『そうからあげ』最大の特徴です」

また、「そうからあげ」にはモモだけではなく、ムネや手羽などのバリエーションもあります。モモは男性や子どもに人気で、さっぱりしたムネは女性に人気とのこと。硬くなりがちなムネですが、そうからあげのムネを初めて食べた人は、その柔らかさに驚くことが多いそうです。

「ムネMサイズ(6個)」500円。ほかに、「Sサイズ(3個)」250円、「Lサイズ(12個)」1000円も。
「ムネMサイズ(6個)」500円。ほかに、「Sサイズ(3個)」250円、「Lサイズ(12個)」1000円も。

ムネの味付けは、ニンニクが入っていないので「デート前でも大丈夫」と細田さん。また、インどり屋では特製ソースも追加料金でプラスできます(Sサイズでプラス50円、Mサイズでプラス100円)。

細田さん「最初はそのまま自慢の味を楽しんでほしいですが、あとはお好みでソースをつけて食べるのもオススメです。『みぞれ大根』『タル&マヨ』など4種類を提供しています」

草加を代表するグルメを生み出したインどり屋ですが、今後の展開は?

細田さん「最近ではキッチンカーで全国のイベントへ勢力的に出店しています。また、インターネットでの通信販売も行っており、全国の方にインどり屋のそうからあげを味わっていただいてます。2012年にはコンビニのローソンの人気商品『からあげくん』とのコラボもさせてもらいました。これからは日本国内だけではなく海外にも目を向けて、日本の唐揚げ文化を世界に通用するものにしていきたいと考えています。同時に、『そうからあげ』を通して草加の街を知ってもらい、興味を持ってもらえたらと思います」

「“草加の”そうからあげを“日本の”、そして“世界の”にしていきたい」と語る細田さん。
「“草加の”そうからあげを“日本の”、そして“世界の”にしていきたい」と語る細田さん。

草加から生まれ、全国へと広まった「そうからあげ」。草加に来た際はお土産に、そして遠方の方は通販で、そしてイベントで見かけたときには揚げたてで楽しんでみてください。草加せんべいのパリカリ食感が、クセになること間違いなしです。

施設情報

●インどり屋 草加駅東口店

住所:埼玉県草加市高砂2-10-21

電話:048-945-7533

営業時間:平日11:00~14:00/16:00~21:00、土日11:00~21:00、不定休

http://www.indoriya.com/

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。

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