香川県では「うどん」の提供は選挙違反にならない...という都市伝説は本当か

2014年12月 7日 11:00

香川県では確かに「うどんはおやつ」

まず、香川県では実際に、うどんを「おやつ」感覚で食べるという話はよく知られている。

普通に食べるだけではなく、余った麺を揚げる「揚げぴっぴ」も、子供のおやつの定番だ。

選管にはうどんを何玉購入したのか報告している

そして過去の朝日新聞(2011年4月20日朝刊)による特集では、実際に県内の選挙事務所では、ごく普通にうどんが訪れた有権者に振る舞われている――と紹介されている。「県選管にはうどんを何玉購入したのか報告しています」というコメントがなんとも微笑ましい。

対して選管や県警は、厳密に言えば「違反」になるだろうとの見解を示しているが、明確に「票を買う」という目的で振る舞われているのでなければ、あえて積極的に取り締まらなくとも......と、いわば黙認しているのだという。

スパイをもぐりこませ、敵陣営がうどんを何玉使ったのか探る

さらに、取り締まりが緩かった時代には、もっと過激な「うどん攻勢」が行われていた。今から25年前の毎日新聞記事(1989年11月21日朝刊)には、「さぬきうどんで勝負」という見出しとともに、「さぬきうどんを主な『武器』に展開されるその実態」(記事より)が生々しく伝えられている。

これによれば当時は、陣営が有権者をバスなどで事務所に招待し、うどんを中心とした食事で次々と歓待。それをほとんどの候補者がやっているものだから、まさにうどん戦争だ。

「他の陣営にスパイを潜らせているから、何を食わせ、うどんを何玉使ったかまでわかる」

とは、同紙の取材に答えた某市議の弁。もっとも有権者もしたたかで、「昼間からタダ飯目あてにやってきて二、三杯平らげていく」ので、「うどん玉の数をつかんだところで(中略)意味がない」。

本筋とは関係ないが、前の記事にしろこの記事にしろ、「うどん玉の数」がしきりに文中に出てくるのがさすがうどん県というべきか......。

もっとも、これはもちろん昔の話だ。

もちろん、選挙違反になった事例もある

さて、ここまで見ると、「香川県ではうどんは選挙違反にならない」という都市伝説は事実のように思えてくる。しかし2003年4月には、県内のある町長選で、「事務所でうどんの接待」をしたことが寄付行為とみなされ、違反警告を受けた事例が報じられている(大阪読売新聞、2003年4月28日朝刊)。

また事務所ではないが、うどん店でうどんやビールを振る舞い、票の取りまとめを依頼した人物が逮捕された例もある。要するに上記の朝日新聞記事にある通り、「票を買う」目的が顕著だと、いくら香川県でうどんでもアウト、ということなのだろう。

なお余談だが、1995年には広島県、2010年には愛知県で、「うどん」が選挙違反に当たるとして逮捕された事件が起きている。ちなみに愛知県の方は、うどんはうどんでも「味噌煮込みうどん」だったそうだ。こんなところにも「地域差」というか、「お国柄」が出るものらしい。

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