北斗星「ドア開き」、3時間遅れも乗客は...「長く乗れて良かった」
寝台特急「北斗星」といえば、鉄道ファンなら知らない人はいない人気のブルートレインだ。2015年5月17日、札幌発上野行き「北斗星」の客車のドアが開いたまま走行していたことが分かり、近くの駅に緊急停車するという事件が起きた。
場所は、北海道南部の八雲町にあるJR函館線八雲―山越間。時間は20時ごろ。最高級個室「ロイヤル」などがある4号車の客車のドア1枚がほぼ全開の状態だった。約170人の乗客乗員は全員無事で、けが人もいなかった。ドアが開かないよう応急措置を行った上で、約3時間後に運転を再開した。
ドア付近に係員を常駐させて終着駅の上野まで運行したが、到着は3時間ほど遅れた。乗客はさぞお怒りかと思いきや――待ち構えていたマスコミ陣の取材に対して、意外な反応を見せたようだ。テレビ朝日系のニュース番組の一場面を取り上げた、次のような投稿が話題となっている。
インタビューを受ける乗客たちは笑顔さえ浮かべて、
「(Q.怒っていた方とかは?)全くいない」
「『早く動け』という感じではなかった。長く乗れて良かった」
「傾いた中で食堂車で、止まったまま食べたりして(ハート)」
「電車好きなんで......景色見たり」「ゲームしたり」
これには、こんなコメントが寄せられている。
@yamaso_q 3時間半なんてまだまだ。以前北斗星に乗った時、豪雨で線路脇が崩れ、目が覚めたら北海道のはずがまだ青森。乗客全員に朝食のサンドイッチが配られました\(^o^)/
— のんちゃん (@noneter) 2015, 5月 18
@yamaso_q @yuyu0604yuyu みんなの笑顔になんか癒され。スピードサービスに慣れてる日本人もこのくらいいつも余裕あれば。(*^^*)
— ようこ (@Dayo6002) 2015, 5月 18
@yamaso_q @koshinotami そもそも、寝台列車はのんびり旅を楽しむものですから。
— 研修医な愚民Lapis lazuli (@PrinceDelaware) 2015, 5月 18
@yamaso_q わかる!<長く乗れて
先日カシオペアに乗ったとき、他列車の事故と線路上に鹿で30分以上遅れたけれど誰も文句言わないどころか喜んで居たよ
— RIN (@RIN_ja) 2015, 5月 19
ちなみに北斗星は既に定期運行を終え、現在は8月までの予定で臨時運行している。JR東日本所有の客車を使用し、JR北海道が運行中だ。貴重なブルートレインの列車旅に予定より長く乗れるなんて、ファンには思いがけないごちそうだったようだ。