1位鹿児島県、2位石川県、3位大分県...さて何のランキング?
NTTタウンページ(東京都港区)はタウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用し、毎月独自の都道府県ランキングを発表している。第58弾となる2016年5月のテーマは「生花店」だ。
花は必需品ではないうえ、贅沢品ととらえられることもあり、花を買う習慣がない人も多い。生花店の登録件数はこの10年で2万8264件から2万1309件へと減少しており、スーパーやインターネットで購入する人が増えていることも要因ではないかという。
人口約10万人当たりの登録件数でみると、生花店の数が多いのは1位鹿児島県(28.06件)、2位石川県(26.64件)、3位大分県(23.83件)となっている。続いて山梨県、長崎県、宮城県、北海道とかなり分散していて地域的な偏りは見られない。
1位の鹿児島県は10年以上にわたり首位の座をキープ。日本一墓参りを欠かさない県といわれており、墓地に行くと盆や彼岸でなくてもいつも花が手向けられているという。仏壇も同様で、枯れたら新しいものに生け直す。先祖を大事にする県民性が花に親しむ機会を増やしているといえそうだ。
2位の石川県では県を挙げて、「エアリーフローラ」という7色のフリージアを開発しており、2013年には年間を通じて優れた品種に授与される日本フラワー・オブ・ザ・イヤー特別賞を受賞している。九谷焼という器の文化や美意識の高さから、自然と花を生けようと思うのかもしれないと分析している。
3位の大分県はキク、バラ、ホオズキなどの全国有数の産地となっている。冬期温暖な沿岸部や高冷地に準ずる冷涼な内陸性気候の気象条件をいかした栽培により産地を拡大したためで、身近に花がある環境が当たり前なのかもしれないという。
上位の理由がこれだけ異なるのを見ても、生花店の数の多さに地域的な偏りがないのも納得の結果となった。