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今や生産量のわずか1%!香川県で作り続けられる「女峰いちご」

うまいもんドットコム

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2014.12.04 14:49
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いちごと言えば、この形
いちごと言えば、この形

1985年に栃木県で品種登録された「女峰いちご」。

名前だけではピンと来ない方も、"1990年代にショートケーキの上に乗っていたいちご"といえば思い出されるのではないでしょうか。

かつては『東の女峰、西のとよのか』と言われるほどの主力品種でしたが、世代交代が進み、今では、国内のいちご生産量全体のわずか1%程しか作られなくなりました。

では、その1%はどこで作られているのでしょうか?

平成25年の香川県におけるいちごの品種構成はオリジナルの「さぬきひめ」が62%、そして「女峰いちご」がなんと32%。

香川県では今でも主力品種として「女峰いちご」を栽培しているのです。

訪れたのは香川県木田郡にある「YAMAJI FARM」。生産者の山地さんは言います。

「女峰いちごは糖度が高いですが、酸味もしっかりあり、何より形が整っている優れた品種。1990年代にショートケーキの上に乗っていたほとんどは女峰いちごですが、その時はまだ、本当にこの品種に合った栽培方法が確立されていませんでした。その間、次々に新しい品種が生まれ、どの産地も他のいちごの栽培へと変えていきました。」

しかし、栽培方法が確立された今では、他の品種に変える必要がないということ。

高さのある栽培設備が整然と並ぶハウス
高さのある栽培設備が整然と並ぶハウス

その栽培方法の違いはハウスの中に一歩入ればすぐに分かりました。

仕切りのない18ヘクタールの広大な敷地。驚くのは広さだけではなく、ハウスの中が実にスッキリしているということです。

ビートバック栽培というこの方式は、1996年に香川大学・JA香川・香川県農試が共同で開発したオリジナルの"イチゴ養液栽培"です。高設栽培なので実に土がつくことはなく衛生的で、日陰になる部分が少ないので、色ムラがない輝きのある実に育ちます。

(腰をかがめずに立ったまま作業ができるので「らくちん栽培」と呼んでいるそうです)

そして一番の特徴は、日射量に応じて、肥料を必要な量だけ自動的に与えられること。いちごにとって最高の環境を作ることで、品種の特徴を最大限に引き出すのです。

出荷を待つばかりの真っ赤ないちご
出荷を待つばかりの真っ赤ないちご

「女峰」は、"甘さ"を追求して生まれてきた新しいいちごの数々と比べると確かに酸味を感じます。しかし、この酸味と甘さのバランスが「懐かしい!」と感じる方も多いはず。

香川県の技術によりパワーアップした「女峰いちご」、ノスタルジックな気持ちで口にすると、そのおいしさのギャップに驚くかもしれません。

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今回の筆者:うまいもんドットコム

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