「石の鐘」を吊るし続けているお寺がある。長野県にある称名寺(信濃町)だ。
「金属回収令」により金属類が根こそぎ回収された戦時中。お寺の梵鐘(ぼんしょう)も例外ではなく、各地で供出されたという。その代わりに、石などの重量物を「代替梵鐘(ぼんしょう)」として吊るした例は各地であった。
称名寺にある「石の鐘」も、その1つだ。だが一般に、こうした代替梵鐘は、戦争の終わりと共に降ろされ、いわゆる「戦争遺産」として保存されることが多いらしい。
ではなぜ、ここ称名寺は戦後74年にあたる今なお、石を吊るし続けているのか。Jタウンネットが、その理由を探った。