口に入れないと気付かない仕掛けとは
まず、かなり広く天ぷら饅頭文化が根付いていると思われるのが、長野だ。JA長野県の公式サイトにある地域情報ページでは「『まんじゅうを天ぷら粉につけて油であげる風習』のある地域は、信州のほぼ全域」と断言しており、お盆には欠かせないものだとしている。
ネット上では「長野の郷土食」「長野の常識」といったフレーズでも紹介されており、相当メジャーな存在であることをうかがわせる。クックパッドにも「長野の天ぷら饅頭」としてレシピも上がっていた。
タネとなる饅頭には多少の差はあるようだが、基本的にこしあんのようで、天つゆにつけたり、塩をつけて食べることもあるとか。もみじ饅頭の天ぷらはあくまでもお菓子の食べ方のひとつ、といった趣があるが、長野の天ぷら饅頭はおやつ感覚というより、そういった食べ物として確固たる地位があるようだ。
その他、岐阜(飛騨地方)や島根(大田市)では紅白饅頭の天ぷらをお祝い事の席などで食べるようで、大田市ではわざわざ天ぷら用の饅頭を用意しているという。また、郷土料理としての天ぷら饅頭は福島(会津若松市)や滋賀(甲賀市水口町)などにもある。
中部~東北周辺となぜか島根に存在する天ぷら饅頭。地域的な共通点はなさそうだが、歴史を見てみると江戸時代に高遠藩(長野)、山形藩、会津藩の藩主を務めたのが会津松平家初代である保科正之。この保科正之以前に会津を治めていた加藤家は、吉永藩(島根)、水口藩(滋賀)と転封されており、前述の天ぷら饅頭圏がすべて含まれる。
あくまでも単なる歴史的な事実でしかないので、保科家や加藤家が、天ぷら饅頭が好きだったのかどうかはわかりようもないが、なにやら甘党の気配がする話ではないか。こうなると、現代の天ぷら饅頭文化圏も是非とも知りたい。Jタウンネットでは今後、読者からの情報をもとに、天ぷら饅頭(油で揚げただけの揚げ饅頭は除く)の全国分布状況を伝えていく予定だ。
口に入れないと気付かない仕掛けとは
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