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どらやきには「どらやき用」、最中には「最中用」 同じ店の和菓子でも中の「あんこ」は別物だって知ってた?

井上 慧果

井上 慧果

2021.09.24 20:26
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「和菓子のことを知ってもらうきっかけになれば」

担当者は、前職では北海道各地で親子の和菓子作り教室を運営していたという。その際、和菓子を食べたことがない子供がたくさんいるという現状を知った。

そんな背景から、

「和菓子の文化を存続させたいという気持ちが強くありました」

と語る。その思いが、「あんこの認識」についてのツイートに繋がった。

「どの職種でも言えることですが『専門的な仕事をしている人からすると普通の常識』だったりすることが、一般の方からすると全然知らない、ということが世の中にはたくさんあるのでは?と思いました。
当ツイートを通じて世代を超えて和菓子の事を知ってもらうきっかけになればと思い、今回のツイートを発信しました」(ツイッター担当者)

担当者によると、高齢化によって、餡を練る職人は減ってきている。そのため、製餡を専門にする店に専用のあんこを発注し、仕入れている和菓子屋も増えているそうだ。その中で、はこだて柳屋は、自社製造のあんこにこだわっている。

はこだて柳屋の「あんバターどら焼」(画像ははこだて柳屋公式ツイッターより)
はこだて柳屋の「あんバターどら焼」(画像ははこだて柳屋公式ツイッターより)

使う菓子にあわせて練っているというあんこは、それぞれどのような違いがあるのだろう。

「お店によってこだわりもあると思いますが、例えば当店ではどら焼きのあんこは粒感を残しつつも、皮にあんこの水分がなじむようなものを。
逆に最中に使うあんこは水分が多いと最中の皮がふやけてしまうため、糖度を高めに、かつ、水分を少なくしたものを作っております」(担当者)

基本的には、なにかに包まれていることが多いあんこ。やはり、周りの皮との相性も考えて作られているようだ。

このツイートは、4万4000件を超える「いいね」(24日夕時点)を集めるなど、話題となった。

担当者は、こういった反響に対して、

「人によっては『そんな事は知っている』といったご意見も寄せられましたが、それ以上に『知らなかった』『そこまで考えて普段食べていなかった』といったご意見がほとんどだったため、皆様に拡散いただいて大きな反響となり、とても驚いております。
普段何気なく食べている和菓子ですが、使用されているあんこにはお菓子に合わせた職人の手間が実は込められていると認識していただけると、美味しさもひと際感じていただけるかと思いますので、今後とも日本が誇る和菓子文化をどうぞよろしくお願いいたします」

とコメント。

菓子によって、糖度や粒感、そして水分量まで違っているとは......。あんこ、想像以上に奥が深い。職人さんの手間やこだわりがこめられていることを感じながら、同じ店の色んな和菓子を食べ比べてみたくなった。

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