「街の本屋さん」に行きたくなる! 大阪の書店が仕掛けた「業界のためのプロジェクト」に多くのエールが集まったワケ
2021.07.03 20:00
書店の生き残りをかけたプロジェクト
同ページによると、正和堂書店は小西さんの祖父が経営していたパン屋の片隅にあった書籍コーナーからスタート。一時は本店とは別に2店舗の書店も運営していたが、出版不況のため現在は本店のみになっているという。
小西さん自身は、平日は会社員として別業種で働くかたわら、週末に店を手伝っている。
それだけでなく、SNS担当として本のPRにも注力。本を知ってもらうきっかけになればと、17年から同店のSNSアカウントで、おすすめの本を毎日紹介することに。
そして20年1月には、「より読書を楽しんでもらいたい」という思いで制作した正和堂書店オリジナルのブックカバーを紹介したツイートが、大きく注目された。
「オリジナルブックカバーは、twitterで13万いいね!がつくほどに話題となり、様々なメディアにも取り上げていただきました。
これをきっかけに、北は北海道・南は沖縄と全国各地から来店してくださる方が増え、一番遠方だとバリからいらしてくれた方もいらっしゃいました。想像以上の反響に、ブックカバーの在庫切れをおこした事も多々あります」(プロジェクトページより)
これが、ツイッターで注目を集めたオリジナルブックカバーの中でも、特に人気が高かったもの。
スイカやカラフルなアイスなどをデザインしたブックカバーに、まるでアイスキャンディーの棒のような栞。眺めているだけで晴れやかな気持ちになれそうなアイテムである。
同店ではこれだけでなく、焼き芋やパンをモチーフにしたもの、縁起の良い富士山を描いたものなど、多種多様なバリエーションを制作・配布している。
Jタウンネット記者は6月29日、小西さんを取材し、プロジェクトへの思いを聞いた。