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商品名は「お願いします、買って下さい」 必死すぎて心配したくなる漬物屋が発見される

笹木 萌

笹木 萌

2020.05.12 06:00
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福島県にある漬物屋が販売しているセット商品が、「必死すぎる」とツイッターで話題になっている。

いったいどこが必死なのかというと...。

どうして...?(画像は香の蔵オンラインショップより)
どうして...?(画像は香の蔵オンラインショップより)

「あまりん坊将軍セット」
「お願いします、買って下さいセット」
「余ってしまって、さあ大変!セット」

このように、だいぶ変わったネーミングのセットが並んでいるのだ。おそらく新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、在庫の余りがたくさん出てしまったのだろう。

大変な状況がセット名に滲み出ているが、「あまりん坊将軍」とふざけたり、「お願いします」と懇願したり...いまいちテンションが掴めないのは気のせいだろうか。

販売しているのは菅野漬物食品(本社:南相馬市)が運営する「みそ漬処 香の蔵」。あるユーザーがこれらのセット商品をツイッターで紹介したところ、2万5000件以上リツイートされ、話題になっている。

ツイッターには、

「ネーミング上手いなw」
「必死さが滲んでいたから買います...買うよ...困った時はお互い様だよ......」
「ネーミングセンスと美味しそうだったから買っちゃった」

といった声が寄せられている。

「自分の心理状態で名前を付けています」

いったいなぜこのような名前になったのか。Jタウンネットは2020年5月11日、「みそ漬処 香の蔵」本店の岩井哲也店長に取材した。

岩井店長によれば、いくつかある「香の蔵」の店舗では、営業を一時中断したり(現在は再開)、時短営業をしたりなどの措置をとっている。そのため多くの返品があり悩んでいたところ、福島の事業者が参加する通販サイト「ふくしま!浜・中・会津の困った市」への誘いがあった。

「ふくしま!浜・中・会津の困った市」公式サイト
「ふくしま!浜・中・会津の困った市」公式サイト

このサイトは福島県いわき市の商品をプロデュース・販売する「いわきユナイト」が運営。新型コロナウイルスの影響を受けた事業者が、4月21日から在庫品を特別価格やセットで販売している。

香の蔵も「困った市」に参加。そこで生まれたのが必死すぎる名前のセットだ。

「普通のネーミングだと埋もれてしまうと感じていたため、その時の気持ちをそのままストレートに商品名にしました」

名付け理由をこのように話す岩井さん。最初に販売した「家飲み応援セット」は普通だが、以降は「お願いします、買って下さいセット」や「ヤバい!怒られる!余ってしまった。セット」など珍名が登場する。

「自分の心理状態で名前を付けています。途中でふざけすぎかなと心配になり、後から出した『頑張ると腹を決めたからセット』あたりで正気に戻っています」(岩井さん)

名前のテンションに波があったのは岩井さんの精神状態を表しているからだった。

一番人気なのは...?

現在、これらの珍名シリーズは困った市のほか、公式オンラインショップでも販売している。

ツイッターで話題になったことや、それ以前にテレビで紹介されていたこともあり、商品はすでに1000セットを販売。さらに2500セットの未出荷分があり、発送には時間を要するが、在庫はまだまだ残っているという。

ちなみに困った市で販売した中で、最も人気があるのは「家飲み応援セット」。普通の名前じゃん!とツッコミたくなるが、一番余っていた商品を入れたセットのため岩井さんとしては喜ばしいようだ。

一番人気の「家飲み応援セット」(画像は香の蔵オンラインショップより)
一番人気の「家飲み応援セット」(画像は香の蔵オンラインショップより)

岩井さんは、商品がツイッターで話題になったことについて、

「バズりたいとは思っていましたが、実際には難しいことだと思います。今回は危機的な状況や、心情を表したネーミングなどが功を奏したと思います。2度とこのようなバズり方はしないでしょう」

としている。

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