ヨーロッパの木の玩具―ドイツ・スイス、北欧を中心に

2017年7月 7日 13:24

   子どもはおもちゃを通して、世界を知っていく-これは、スイスの玩具メーカーであるネフ社の創業者クルト・ネフの言葉です。それゆえ子どもたちに美しく優れた玩具で遊んでほしいという願いのもと、目黒区美術館では、1987年の開館以来30年にわたって、ネフ社製品をはじめ、良質な木でつくられた国内外のトイを収集し、館内での「トイの日」開催や館外へのアウトリーチ活動を展開。そして、子どもだけではなく大人まで、広範囲の人々に向けた教育普及活動を続けてきました。他方、アトリエニキティキは、1971年の創業以来45年以上、ネフ社をはじめドイツのデュシマ社、ケラー社等、主にヨーロッパの秀でたデザインと機能性を備えた木製玩具を選び、日本に紹介しています。当館とアトリエニキティキは、優れた玩具の効用に共感し、「立方体の7つの窓-ペア・クラーセンの世界」展(2003年)や「遊びのなかの色と形展―クルト・ネフ&アントニオ・ヴィターリ」(2010年)などの展覧会を実現、協力して互いの玩具コレクションを展示してきました。本展では、木製玩具の魅力を「みる」「遊ぶ」「知る」の視点から紹介します。まず「みる」では、主に戦後、玩具メーカーによって作られた木製玩具を「手で遊び・考えること」をテーマに、400点余の作品によって紹介します。こうしたメーカーの玩具とともに、小規模な工房制作によるクラフトの玩具も展示します。現在のヨーロッパにおいて、伝統的な木製玩具生産が最も盛んなエルツ地方(ドイツとチェコの国境付近)で作られたものを中心に展観し、さらにこの地方独特の技術であるライフェンドレーエン(ろくろに固定した木の輪を削り出し、それを分割して複数の動物などを作り出す木工ろくろ挽きの技術)について紹介します。次に「遊ぶ」では、会期中、実際に展示したものと同種の、手触りの良い玩具で遊べるプレイコーナーを設置します。最後に「知る」では、「みる」で示したライフェンドレーエンの第一人者であるクリスチアン・ヴェルナー氏(工房名:ReifendrehwerkChristianWerner)をドイツ・ザイフェンからお招きして実演を行い、貴重な技術をご覧いただきます。本展を通じ、また当館が教育普及活動で大切にしてきた、「手で遊び・考えること」で、ともすれば受け身になりがちな最近の「遊び」から、自分の手で世界を広げていくことについて、思いを巡らせていただければ幸いです。

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会期

2017年7月8日(土) ~ 9月3日(日)

会場

目黒区美術館

所在地

〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36

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