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ワイルドにかぶりつけ!!香川のもう一つの名物「骨付鳥」

at home VOX

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2016.05.26 21:44
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全国各地のウマい肉料理をお腹いっぱい食べ尽くしていく連載「満腹御礼 ご当地肉グルメの旅」。

今回訪れたのは、香川県丸亀市。香川といえば日本三大うどんのひとつ、「讃岐うどん」が全国的に有名ですが、それにも負けない「肉グルメ」があると聞きつけやってきました!

丸亀市は、香川県の瀬戸内海に面した北部に位置し、高松からはJR予讃線で30分ほどの位置にあります。産業としては「丸亀うちわ」が有名で、うちわの国内生産の90%を占め、全国一位の生産量を誇ります。

市のシンボルは、全国に12しか現存していない木造天守を持つ「丸亀城」。国指定重要文化財の天守は「日本一小さい天守」としても有名で、小さいながらも1660年に築城された当時の歴史を今に伝え、小高い山の上から堂々とした姿で今も丸亀の街を見守っています。

市のシンボル「丸亀城」。天守閣からは街を一望できます。
市のシンボル「丸亀城」。天守閣からは街を一望できます。

そんな丸亀市で親しまれ、香川県を代表する名物グルメになった肉料理が「骨付鳥」です!

近年では丸亀市以外でも香川県内各地で味わえるほどの名物料理になっていますが、なんといっても本場は丸亀。今回は丸亀市の中でも人気のお店、「骨付 丸亀鳥」さんに伺いました。

街のいたるところに骨付鳥のキャラクター「とり奉行 骨付じゅうじゅう」。
街のいたるところに骨付鳥のキャラクター「とり奉行 骨付じゅうじゅう」。
お店は、丸亀駅から徒歩5分ほどの場所にあります。
お店は、丸亀駅から徒歩5分ほどの場所にあります。
店内は小上がりのお座敷席、テーブル席などがあり、週末は地元の方で賑わいます。
店内は小上がりのお座敷席、テーブル席などがあり、週末は地元の方で賑わいます。

このお店は、店名からもわかるように、なんといっても看板メニューは「骨付鳥」です。来店する人のほとんどが注文するといいますが、骨付鳥にも「若鳥」と「親鳥」の2種類のメニューがあるようです。どちらも注文してみました!

骨付鳥を中心にしたメニュー。

待つこと15分ほどでお料理が完成しました。これが丸亀名物の「骨付鳥」です! まずは「親鳥」がやってきました。

「骨付鳥(親鳥)」850円(税抜)。
「骨付鳥(親鳥)」850円(税抜)。

その名前の通り、骨付の鶏もも肉がドーンと1枚焼かれており、インパクト大!

お肉以外には、上に乗っているカイワレだけというシンプルなビジュアルです。

お肉には、切れ目が入っていますね。

「親鳥」は200日以上生育し卵を産んだ後の雌鶏を使用していますが、一般的に出回っている「若鳥」に比べて肉が締まっているため、食べやすいようにこうしてあらかじめ切れ目を入れているそうです。

食べやすいようにカットされてます。
食べやすいようにカットされてます。

皿からは熱々の湯気とともに香ばしい匂いが立ち登ります!

骨付鳥は、ナイフやフォークは使わず、手づかみでガブリといくのが地元の流儀だとか。

手に取ってみるとズッシリと重量感あります。思い切ってガブリとかじりつきます。

ブリンと締まった肉の感触が心地よく、骨から肉を噛みちぎる感覚はワイルドでたまりませんね!

噛めば噛むほど肉や油の旨味が口の中に広がっていきます。

味付けは、ニンニクとコショウがしっかり効いていてスパイシー!

塩味もしっかりしているので、お酒との相性もバッチリです。

上に乗っているカイワレも、ほのかな苦味で口の中をさっぱりさせてくれますね。

続いてやってきたのが「若鳥」!

こちらもお肉がどーんと一枚!やはり迫力があります。

「骨付鳥(若鳥)」850円(税抜)※通常はカイワレが乗っています。
「骨付鳥(若鳥)」850円(税抜)※通常はカイワレが乗っています。

親鳥よりも柔らかい若鳥には、切れ目が入っていません。

こちらもやはり手づかみでガブリといただきます。

パリッとした皮の食感、そして柔らかな肉から溢れる肉汁は旨味たっぷり。

味付けは親鳥と同じですが、お肉の食感が違うため、どちらも一緒に楽しめそうです。

皮目がパリパリで、噛んだそばから肉汁が溢れてきます。
皮目がパリパリで、噛んだそばから肉汁が溢れてきます。

そして、骨付鳥の楽しみは、実はお肉だけではありません。地元の方が「必ず一緒に頼む」名脇役がいます。

それが「おにぎり」です!

具は何も入っていないシンプルなおにぎりなのですが、これを皿に残った肉汁に少し塩を振り、たっぷりとつけて食べると最高のシメになるとのこと!

地元の方がかならず頼むという「おにぎり」300円(税抜)
地元の方がかならず頼むという「おにぎり」300円(税抜)
ただの白米のおにぎりが、肉汁をつけると最高のシメに早変わり!
ただの白米のおにぎりが、肉汁をつけると最高のシメに早変わり!

早速教わった通りに肉汁につけ、おにぎりを頬張ってみるとコレは驚きです!

肉汁と鶏の油がご飯にしみこみ、旨味を余すことなく味わえますね。

こんなにおいしい骨付鳥、どのように誕生し広まったのか気になるところです。

そこで、丸亀鳥のご主人、亀岡久雄さんに詳しいお話を伺いました。

ご主人の亀岡さんとお店を手伝うお孫さん。
ご主人の亀岡さんとお店を手伝うお孫さん。

亀岡さん「骨付鳥は今から60年ほど前に丸亀で当時居酒屋をやっていたご主人が考案したと聞いています。戦後の日本に多くの西洋文化が入ってきた時代で、洋画が一大ブームとなりました。そんな洋画のワンシーンがヒントになったんだそうです。あるシーンでフライドチキンを豪快にかぶりつきおいしそうに食事をする女性が出てきたそうなんです。その姿に衝撃をうけ、あんな料理を作りたいと試行錯誤し、生まれたのが今の骨付鳥だと聞いています」

まさか日本のご当地料理が洋画からの影響で生まれたとは驚きです。

骨付鳥の定義や作り方などもお伺いしてみました。

亀岡さん「親鳥か若鳥の骨付のもも肉を使用していること。味の基本は塩、コショウ、ニンニクというところは、どのお店も同じだと思います。非常にシンプルな料理ですが、スパイスの比率はお店ごとに異なり、他に別なものも加えているお店もあるので、同じような見た目でも味は全然違うと思います。添え物もうちはカイワレを使用していますが、キャベツや他の野菜を添えているお店もありますね」

シンプルだからこそ、スパイスの配合や添え物が大事ということですね!

手を加える部分が少ないからこそ、お店のこだわりをダイレクトに味わえると言えそうです。

亀岡さん「作り方もシンプル。スパイスで下味をつけたお肉を焼くだけです。うちではオーブンを使用し、210度で15分ほど焼き上げてます。この温度や時間もお店ごとに違いますし、中にはオーブンではなくフライパンで焼く店もあるようです。こういった細かいところも、味に差が出てくるので、それぞれのお店で研究していると思います」

特別にオーブンで焼いているところも見せてもらいました!
特別にオーブンで焼いているところも見せてもらいました!

温度、時間、焼き方、スパイスの比率、これらが一つでも違うと異なる味になってしまうとは、奥が深い料理なんですね!

讃岐うどんは全国的にも有名になり、東京や他の都市でも食べられる店が増えました。しかし、骨付鳥のお店は香川県外にはほとんど無いそう。ここでしか味わえないご当地グルメの味を、ぜひ香川に訪れた時に味わいたいですね。ジメジメとした梅雨時期のストレスも美味しいお肉をたくさん頬張ることで解消されるでしょう!!

それでは満腹御礼、今回もごちそうさまでした!

店舗情報

●骨付 丸亀鳥

住所:香川県丸亀市通町87-2

電話:0877-21-2501

営業時間:17:00〜22:00(日曜定休)

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。

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